守破離::1Q59

幸福とはココロの状態にある

指輪物語

あるとき宵の明星が
美しい輝きをあなたに注いでる

あるとき夜の闇がせまる
どんな時も心の声に耳をかして

長い道をたった独りで歩いて
懐かしい故郷は今はもうはるか彼方

モルニエ
ウトゥーリエ

暗闇の中でもあなたは見つける
自分の進むべき道を

モルニエ
アランティエ

暗闇に閉ざされても
あなたは光りに導かれる

ある時は不吉な声が響き
不安に負けて勇気がくじかれる

道を歩みつづけて
明るい光のもとにたどり着く

夜の闇を恐れずに耐えれば
やがて太陽が目の前に昇ってくる

May It Be - エンヤ

 

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こんなに美しい歌はありません。聖歌といえるでしょう。なんとなくエンヤといえば、もう食傷気味だと感じられる方がいるでしょうが、わたしもその一人でしたが、このサントラは別格。やはり群を抜いた歌姫なので歌唱力抜群。

リブ・タイラーの射抜くような瞳。ケイト・ブランシェットが右手をあげて祝福をおくるシーン。女優陣の映像がえもいわれませぬ。

指輪といえば、どうしても約束をイメージしますが、ここでは永久の誓いエンゲージではなくて強力な力の源泉。太陽の果てしないパワーにちかくて魔法というか呪術的な意味がこめられている。

そもそも指輪がはじめて登場したのは西欧だとおもいますが、あちらの文化には指輪にまつわる歴史があるのでしょう。そこらへんの事情はまったくわかりません。指輪物語とて無から有がうまれたりしないから、作者トールキンは指輪にかんするなんらかの文化をほじくりだして編集したに相違ない。

上記のような歌詞に目がとまるようになったのは最近になってからで、いかにも外国の詩だとおもう。日本人の感性とはずいぶん異質。小さい頃から一神教に慣れ親しんでこないと書けないコンテンツ。聖書から引用してる気がしないでもない。

きっと教会にて賛美歌をみんなして合唱するうちに自然と身についてくるものなのかもしれません。洗練というかな。

ロード・オブ・ザ・リングが映画化されるずっと前にひょんなことからトールキンの原作ハードカバー全6冊を読んだ。たしか当時、USA西海岸のハッカーたちに支持されたというのを記憶してる。いっぷう変わり種の本屋に売れ残りが置いてあったので購入。

ファンタジーの要素が全部つまっていて引きこまれました。もちろん映画のほうもすばらしい出来栄え。原作どおりなので長いのが唯一の難点ですが・・・。

「旅の仲間」「ふたつの塔」「王の帰還」。すっかり覚えてる。物語の正道といえるでしょう。本を買ったあとにシルマリルの物語とホビットの冒険までついでに注文。まさか映画になるなんて夢にも思わなかった。

この手の作品はヒットすれば、とんでもない数字に膨れ上がります。関連グッズなんかがあれば作者は富豪レベルまで達する。

シングルマザーで生活苦にあえでいたハリー・ポッターのJK・ローリングしかり、神話学者ジョセフ・キャンベルの弟子筋のジョージ・ルーカス監督のスター・ウォーズしかりね。弱者である主人公が何者かに導かれてはるか彼方に旅立つ。途中で出会った特殊能力の持ち主などに助けられ、幾多の試練を乗り越える。さいごは目的を成就して帰途につく。

物語は人生の縮図モデルなんだろう。若い時に大冒険に出発して愛する人と結ばれ、名誉や大金を得てハッピーエンド。もちろんそうはいかない教訓めいた物語もあるけれど、デッドエンドより、めでたしめでたしのほうがいいに決まってる。

「ああ」「エンヤのサントラ」

心が洗われるなあ。