守破離::1Q59

幸福とはココロの状態にある

しあわせへのまわり道

ハートフル映画「しあわせへのまわり道」はニューヨークを舞台にした作品です。

ぼんやりNYの景色をながめるだけでも、ちょこっと気がまぎれるというかプチ満足できるので、おすすめまではいかないけど、それなりに楽しめます。

人気書評家のシニア女性。

長年つれそった旦那は若い女、それも旦那の教え子とくっついて、家を出て行ってしまう。主人公の女性は美貌の持ち主でインテリであるが、愛してるのは旦那より書物で仕事柄、四六時中、本に囲まれてくらす毎日。いつのまにかふたりの愛は冷めて破局をむかえる。

ひとりになって、はじめて自分は旦那を愛しており、かれをないがしろにしていたことに気づくが、すでに時遅し。女性はやり直しを求めるが、かれにはその気はない。妹や一人娘にはげまされるが、ひとりになって、これまでの幸福をかみしめる。

娘は、田舎の農場で研修みたいなことをやっており、会いにいくには、車が必要なのに、彼女は免許をもっておらず、たまたま乗ったタクシー会社が運転教習の副業をやっており、乗り合わせたインド人運転手が親切だったことで免許取得を決意する。

教習者は、宗教的迫害をうけて、アメリカ亡命した上記のインド人。

熱心なシーク教徒なうえに誠実な人柄で女性とおなじような知的タイプ。

きっすいのニューヨーカーで運動神経の劣る老齢女性とわけありインド男性との自動車教習スタート、これといったアクシデントが起こるような映画ではありませんが、しだいに互いの欠落部分を補いあうように関係になっていく。

アメリカって、路上で運転教習して、試験も路上で行うんですね。日本みたいに教習所や試験場はそんざいしないみたい。ようは交通ルールに乗っ取って運転できればいいだけのこと。

人生にはさまざまな出会いの妙があるけれど、こころに刻まれるような出会いから交流につながるのは希少ですよね。あくまでわたしの場合ですけど・・・

お金を媒介にした生産者・サービス業者と消費者のようなドライな出会いだと、どこか琴線にふれ、金銭から離れた付き合いまで発展するってゼロに等しいもんね。

偶然に起きる人と人の出会いというか、運命の出会いというか、鑑賞後にちらっと考えてみたけど、のちのちまで関係が継続する出会いってほんと貴重だなあ。としみじみおもった。

もちろん、つかのまでも良縁ケースに限られるけどにゃあ。